さとぱん博士です。普段は博士研究員(ポスドク)として研究に明け暮れています。
今回は、私が考える投資本来の姿を、投資はギャンブルとは根本的に異なるということに言及しながら説明していきます。
結論を先に言ってしまうと、投資とは社会全体を成長させ、経済活動に関わる人々全員に利益をもたらすシステムだと考えています。
投資と聞くと、多くの方が『パソコンに張り付いて常に値動きを気にしていている』姿を思い浮かべるのではないでしょうか?

大金を投じて短時間で大きな利益を狙うイメージが根付いているせいか、投資=ギャンブルだと思っている方も多いと思います。
このイメージが投資に対してネガティブな先入観を植え付け、投資に手を出せない方は多いのではないでしょうか?
確かに、最近流行っているFXや仮想通貨はPC画面に張り付いて細かい値動きの変化を気にする必要があるのかなと思います。
(私はこれらの取引を行ったことがないので詳しいことは分かりませんが)
私は、多くの方が投資と聞いて思い浮かべる『FX・仮想通貨・個別株のデイトレード等』は投資ではなく投機(ギャンブル)であると考えています。

投機とは、短期的な価格変動の目論見から利益を得ようとする行為を意味します。(投機-Wikipediaより)
対して投資とは長い時間をかけて資産を形成していくものであり、短期間で利益を狙うギャンブルとは根本的に異なると考えています。
長期投資では細かい値動きの変化に結果が左右されることもないので、投機に比べて賭博要素も少ないのかなと思います。
過去記事でも述べたように、長期積立投資は初期設定さえ済ませてしまえばボーッとしていて全然OKです。
この記事では、私が考える投資の根本・システムや、投資はギャンブルでないと考える理由を説明します。
この記事を読んで、投資はギャンブルだから怖いというネガティブな先入観が間違っていることに気がつき、投資を始める方が一人でも増えてくれれば嬉しいです。
投資の根本は企業を応援すること
そもそも、投資の根本は投資家が株式を購入して企業を経済的に応援することだと私は思います。
企業が経済的に潤うと、事業を拡大して成長することができます。

なので私は、株価の値動きのみでなく事業内容や企業理念を確認し、共感した・応援したいと感じた企業に投資するのが投資本来の姿だと思います。
応援したい企業に投資すれば、細かい値動きにヤキモキすることも減るでしょうし、株価が下落しても株を手放さずに長期間投資を継続できると思います。
一方、自己の利益のみを考え、事業内容も知らないまま株価の値動きのみを気にして、テクニカル分析を用いて売買タイミングを決めるのは、悪いとは言いませんが投資の根本からズレている気がします。
個別株への投資は勿論ですが、投資の根本を考えるならば投資信託の場合でも応援したい企業群に投資するのが理想だと思います。
実際に私も、応援したい・好きだと思える企業の株が多く組み入れられているという理由で、『コモンズ30ファンド』、『iFreeNEXT NASDAQ100インデックス』、『eMAXIS Neo自動運転』という投資信託に投資しています。

投資と聞くと、ギャンブルのようなネガティブなイメージがある
と思ってしまいなかなか投資を始められない方は、好きな企業を応援する気持ちで投資を始めるのもいいかもしれません。
また、

投資を始めたいけど、投資信託の種類が多すぎて何を買えば良いのか分からない
と考えている方は、応援したい企業の株が組み込まれた投資信託に投資するのもいいかもしれません。
投資は経済活動に関わる人々全員を幸せにするシステム
私は、投資とは社会全体を成長させ、経済活動に関わる人々全員に利益をもたらすシステムだと考えています。
投資のシステムを、図を用いて説明します。

②投資家から集めた資金を用いて企業が事業を拡大する
③企業は配当金として、あるいは株価の上昇という形で投資家に営業利益を還元する
③’企業が事業を拡大する中で優れた商品やサービスを開発できれば、それを消費者に販売・還元する
①投資家が③で得られた配当金や自身の財産を資金源にして、再び応援したい企業に投資する
②投資家から集めた資金を…
というように①~③のサイクルを繰り返します。
このサイクルを通して、
- 投資家は、企業から配当金や株価の上昇という形で利益を享受している
- 企業は、投資家や消費者から集めたお金を資金にして事業を拡大して成長している
- 消費者は、企業が開発した優れた商品を買うことができる
というように、投資家・企業・消費者全員が何かしらの恩恵を受けていることが分かります。
図には載せていませんでしたが、企業が成長すれば従業員の給料も多分増えるので、上記の投資家・企業・消費者以外にも従業員も利益を享受できるといえます。
なので、投資は経済活動に関わる、つまり資本主義経済に参入している全ての人々が恩恵を受けられる正のサイクルであるともいえます。
このサイクルを繰り返すと、
- 投資家と従業員の財産は増えていく
- 企業は成長していく
- 消費者が得られる商品やサービスの質が向上していく
という具合に、経済全体が成長していきます。
このように、全体で見た時に利益がプラスになっていることを、プラスサムゲームといいます。
※プラスサムゲームは経済活動に長期間参入している投資家の財産が増えていくことを意味して使われる事が多い単語ですが、私は社会全体が成長していくという意味でこの単語を使いました。
対して、ギャンブルでは勝つ人もいれば負ける人もいます。
これは、競馬・パチンコ・宝くじ等だけでなく、FXや仮想通貨でも言えることです。
つまり、全員が利益を享受できる訳ではなく、全体でみればプラマイゼロもしくはマイナスになっていることが多いです。
これらは、それぞれゼロサムゲーム、マイナスサムゲームと呼ばれます。
投資はゼロサムゲームやマイナスサムゲームではなく、プラスサムゲームであることからもギャンブルではないと言えるのではないでしょうか?
※ここで例として取り上げた競馬・パチンコ等もお金が目的ではなくレース観戦やパチスロというゲーム等を単純に趣味として楽しみたい、ということであればギャンブルではないと考えることも出来ます。
投資がギャンブルではないと考える理由
私が、投資はギャンブルではないと考える理由は以下の3点です。
- ギャンブル(投機)とは短期間で大きな利益を狙うことだが、対して投資は長期間かけて資産を形成していくものだから
- そもそも、投資の根本は企業を応援することであり、お金で遊ぶことではないから
- 競馬・パチンコ・宝くじ等のギャンブルの多くは、ゼロサムもしくはマイナスサムゲームである。一方、投資は、経済活動に関わる全ての人々が利益を享受できる・経済全体が成長していくプラスサムゲームだから
このように、投資とギャンブルは幾つかの観点において、その根本が明らかに異なることが分かります。
そのため、私は投資はギャンブルではないと考えています。
まとめ
最後に、この記事の要点を箇条書きで纏めます。
- 投資の根本は株式を購入して企業を経済的に支えること
- 投資は社会全体を成長させ、経済活動に関わる人々全員に利益をもたらすシステム
- 投資は投機(ギャンブル)とは根本的に異なる
最初にも書きましたが、この記事がきっかけで投資=ギャンブルだから怖いというイメージを拭い去って一人でも多くの方が投資を始められれば幸いです。
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