さとぱん博士です。普段は博士研究員(ポスドク)として研究に明け暮れています。
私は大学生の頃に2年半ほど塾講師としてアルバイトをしていました。
塾講師時代には、2年連続で高校受験を受けた生徒全員を第一志望校合格に導いた経験もあります。
塾講師の中には、
- 勉強嫌いな生徒を担当している
- 生徒に勉強を頑張ってほしいと思っているのに、真面目に勉強してくれなくて困っている
という方もいらっしゃるかと思います。
私も塾講師としてアルバイトしていた時に、そのような事を経験しました。
今回は、私が塾講師時代に実際に行ってみて、何人かの勉強嫌いの生徒に有効だった指導法を紹介します。
結論を先に言ってしまうと、
ことです。
自作プリントを作成するメリット
自作プリントを解かせることのメリットは
ことです!
勉強嫌いな生徒は学年相当の学力が備わっていない可能性があります。
塾のテキストは学年相当の内容を扱っているため、そのような生徒に解かせても学力は伸びません。
言い方はアレですが、例えば小学4年生に中学1年生の問題を解かせても意味がありません。
しかし自作プリントであれば、どんな内容を扱っても構わないので、数学年下の問題を解いて基礎力を固め直すこともできます。
そのため、自作プリントを駆使すれば、本当の意味で生徒の学力に合わせた指導が可能になります。
自作プリントが有効な理由
私が、勉強嫌いの生徒に自作プリントが有効だと考える理由として、以下の2つが挙げられます。
- 勉強自体は嫌いではないが、教科書や塾のテキストは嫌いな生徒もいるから
- 勉強が大苦手ならば、塾のテキストは難しすぎるから
以下、それぞれについて詳しく見ていきます。
勉強自体は嫌いではないが、教科書や塾のテキストは嫌いな生徒もいるから
これを聞くと、

え?どういうこと?
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
これについては、学校や塾のテキストを『他人から強要されたもの』や『形式ばった超真面目なもの』と感じてしまい、嫌いになったというイメージです。
そのような生徒に塾のテキストを解かせても凄く嫌がり、勉強のモチベーションが下がります。
私は、子供の頃に勉強のモチベーションが下がるのは良くないと考えています。
塾の生徒の大半は小~高校生の子供です。
(高校生が子供か否かについては意見が分かれますが)
というのも、子供の頃に勉強が嫌いになってしまうと、これから先もっと勉強しなくなってしまうからです。
中学・高校受験を乗り越えても、大学・就職試験で結果を残せなくなる可能性があります。
超有名進学校に合格しても、Fラン大学に入学してしまったら勿体ないですよね…
(勿論Fラン大学に入学することが悪いとは言えませんが)
なので、無理に塾のテキストを解かせて、本当に勉強嫌いにするのも良くないように思います。
ちなみにこの方法は、家庭学習でも有効だと考えています。
例えば、親が自作プリントを作成して解かせると、学校や塾のテキスト嫌いの子供が勉強に向き合う可能性が高くなります。
勉強が大苦手ならば、塾のテキストは難しすぎるから
当たり前のことですが、塾のテキストは学年相当の内容を扱っています。
しかし、勉強が大苦手な生徒にとっては学年相当の内容を勉強するのは難しい可能性があります。
なぜなら、幾つか前の学年の時に勉強に躓いた可能性があるからです。
そのような生徒に学年相当の内容を扱った塾のテキストを解かせても、学力の向上には結び付きません。
しかも、難しすぎてモチベーションが下がる可能性が高いです。
- 勉強が大苦手な生徒に学年相当の問題を解かせても、学力の向上には結び付かない
- 難しすぎてモチベーションが下がる可能性も高い
かといって、生徒にもプライドがありますから、数学年下の塾のテキストを解かせてもヤル気が下がる可能性があります。
例えば、自分が中学2年生だと想像してみて下さい。

君にはこれがちょうどいいよ
と言われて、小学3年生のテキストを渡されたら嫌じゃないですか?
私だったら嫌ですし、私以外にも嫌だと感じた方がいらっしゃるかと思います。
このように、自分より明らかに下の学年向けの教材を渡されたら、子供は嫌がりますし、プライドも傷つきます。
なので私は、このような観点からも対象年生を隠して自作プリントを作成し、解かせてみるのが良いと思います。
どのようなプリントを作れば良いのか?

どのようなプリントを作ればいいの?
と思う方もいらっしゃるかと思います。
そこで、自作プリントの例を示しつつ、プリント作成のコツを説明します。
自作プリントの例
自作プリントの例を示します。
以下のような感じのプリントを、即興で作成すれば大丈夫です。

字が汚くてすいません…(^^;
コツは途中式を書くスペースを空けておくことです。
「こんなクオリティが低いプリントでいいの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
それに対する答えですが、
全然問題ありません!
なぜなら、今回紹介する方法は学力を伸ばすよりモチベを上げるのが一番の目的だからです。
モチベを上げるだけであれば、変に凝った問題を作る必要もありません。
上でも述べましたが、難しすぎるとヤル気を無くす恐れがあるので、易しめの問題を解かせると良いです。
そもそも難しい問題を作ると、答え合わせをするのも大変なのでw
また、基礎が身についていない生徒に標準~応用レベルの問題を解かせても、学力は伸びません。
この点からも、基礎問題を扱った自作プリントは、勉強嫌いな生徒にとって有効であるといえます。
- 自作プリントに高いクオリティは求めなくてOK
- 難しい問題を解かせるとヤル気をなくす恐れがある
- 勉強が苦手な生徒に難しい問題を解かせても学力は伸びない
自作プリントでは一問一答の基礎問題を扱いましょう
自作プリントは、計算問題等の一問一答形式の問題を扱うのに向いています。
しかし、以下の理由から読解問題や算数・数学の文章題を扱うのには向いていません。
- 問題作成において長文を書くこと自体が大変
- 読解・文章題等の問題は答え合わせに時間がかかる
問題作成や答え合わせ中に生徒を待たせてしまうと、ヤル気が下がってしまう可能性があります。
そもそも前者については、長文を書き写して問題も作成するのは非常に困難です。
そのため、手軽に問題を作成でき、速攻で答え合わせできる問題を作るよう心がけましょう。
計算問題以外にも、国語であれば漢字、英語であれば単語や文法問題を扱うのにも向いています。
自作プリントを作成する際の注意点
勉強嫌いの生徒に有効だと思われる自作プリントにも、以下のような注意点があります。
- 事前に塾長や社員に相談する
- 本当に勉強が嫌いな生徒には無意味な可能性がある
事前に塾長や社員に相談する
特定のテキストを使うことが義務付けられている塾も当然あります。
そのような塾で、勝手にプリントを自作して授業に用いると怒られます。
なので、事前に塾長や社員に確認を取ってから自作プリントを作成すると良いでしょう。
本当に勉強が嫌いな生徒には無意味な可能性がある
自作プリントは教科書や塾のテキストが嫌いな生徒には有効かもしれないと述べてきましたが、
本当に勉強嫌いな生徒には無意味な可能性もあります。
中には、勉強が大嫌いなのに親が強引に塾に通わせている生徒もいます。
(保護者の皆様、このような書き方をしてしまい大変申し訳ありません)
そのような生徒は勉強自体が嫌いですから、自作プリントを用意しても熱心に勉強に取り組む可能性は低いです。
まとめ
今回は、塾の授業で自作プリントを作成して解かせることのメリットや注意点等を説明しました。
メリットとしては
ことが挙げられます。
また、勉強嫌いな生徒に自作プリントが有効な理由として、以下の2点が挙げられます。
- 勉強自体は嫌いではないが、教科書や塾のテキストは嫌いな生徒もいるから
- 勉強が大苦手ならば、塾のテキストは難しすぎるから
自作プリントを作成する際には、以下の点を意識しましょう。
- 自作プリントに高いクオリティは求めなくてOK
- 難しい問題を解かせるとヤル気をなくす恐れがある
- 勉強が苦手な生徒に難しい問題を解かせても学力は伸びない
塾の授業で自作プリントを用いる場合には、以下の点に注意する必要があります。
- 事前に塾長や社員に相談する
- 本当に勉強が嫌いな生徒には無意味な可能性がある
最後に、この記事を読まれた方が良い学習指導を行い、生徒さんの学習意欲・学力が伸びていきますことを願っています。
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