さとぱん博士です。普段は博士研究員(ポスドク)として研究に明け暮れています。
学振申請したことがある方はご存知かと思いますが、学振申請書は白黒印刷されます。
申請書を作成する上で、これがかなり曲者です…(^^;
実際に、試しに白黒印刷してみると「予想と違う感じになってしまった…」と感じる方も中にはいらっしゃると思います。
また、申請書はPDFとして提出する必要がありますが、PDF化する過程で画像がぼやけてしまうアクシデントに見舞われる方は意外と多いのではないでしょうか?
私も、不採用時の申請書の図は少しぼやけていました。
そこで今回は、学振DC2の採用内定を頂いた私が、これらのアクシデントを解決する裏ワザを紹介します。
結論を先に述べてしまうと、以下の3つの点を意識するだけで大分変わってきます。
- 試しに白黒で印刷してみる
- 図の透明度を変更する
- 図の解像度を変更する
一番上の方法は、多くの方が推奨しています。
もしかすると2番目の方法も、推奨している方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、最後の1つの解像度については知っている方が比較的少ない裏ワザではないでしょうか?
ググってみると、他にもPDFの図がぼやけないようにする方法が沢山見つかります。
ここで私が紹介する方法も1つの案として参考にして頂き、それらの方法と組み合わせて頂ければ幸いです。
ただ、学振申請書を作るという事だけを考えると、上の3つの方法だけでもかなり奇麗な図が載った申請書を作れます。
(Export PDFで保存する等のことをやらかさなければの話ですがw)
以下、白黒印刷されるとどのように困るのかに言及した上で、上の方法の詳細を説明します。
学振の図は白黒印刷なので注意が必要
上でも述べたように、学振申請書は白黒印刷され、審査員はそれを見て審査します。
カラーと白黒では、図の見やすさや雰囲気が大きく変わってくることがあります。
特に、以下のような図は白黒だと見にくくなる恐れがあります。
- カラフルな図
- 多くのものが込み入った図
- 複数のデータを扱ったグラフの線
特に、カラフルな図を白黒印刷してしまうと真っ黒になりかねませんw
自分は奇麗な図を載せたつもりでも、審査員が読めなくなってしまう恐れがあります。
白黒印刷だと見にくい図を載せてしまうと、学振で採用されるのは絶望的です。
続いて、このようなアクシデントを回避するための方法の詳細を説明します。
試しに白黒で印刷してみる

1つ目の対処法は、自分自身で白黒印刷してみることです。
この対処法は、私に限らず多くの方が勧めています。
実際に自分自身で白黒で作成・印刷してみない事には、申請書がどのように印刷され、審査員の手元に渡るか分かりません。
一度、白黒の図を載せた状態で申請書を印刷してみましょう。
もしくは、カラーの図を載せた状態で白黒(グレースケール)印刷してみましょう。
試しに白黒印刷してみて、見にくければ図を再検討する必要があります。
また、申請書を電子申請システムや所属研究機関にPDFとして提出する時点では、カラーで作成してOKです。
審査員に渡す用の申請書を印刷する時点で、向こうの方が勝手に白黒印刷してくれますので。
ちなみに、パワポでは以下の方法で白黒の図を作成することができます。
- パワポに画像を貼り付ける
- 『図の形式』→『色』→『色の選択』にカーソルをもっていき、グレースケールを選択する
図の透明度を変更する
図の透明度を変えるのも、見やすい申請書を作る上で一つの手です。
シンプルな図は基本的に透明度0%でもOKですが、込み入った図は透明度0%の白黒だと見にくくなる可能性があります。
以下のような感じに、異なる透明度の白黒画像をパワポ等に置き並べて印刷すると、ベストの透明度を探しやすいです。

透明度については、大体50%程度まで検証すれば良いと思います。
どうでもいいですが、上の図は水分子の分子モデルです。
パワポで図の透明度を変える方法は以下の通りです。
- パワポに画像を貼り付ける
- 『図の形式』→『透明度』→『図の透明度のオプション』を選択する
- 右側に透明度を設定する部分が出てくるので、そこで透明度を変更する
画像を右クリックし、『図の書式設定』からも透明度を変更できます。
幾つかの透明度の図を置き並べたら、印刷してみましょう。
それで一番見やすいと感じたものを採用しましょう。
ちなみに、私の場合は色々な透明度を比較しましたが、結局透明度0%のものを申請書に載せました。
図の解像度を変更する
これまで紹介してきた2つの方法は、他の方も推奨している可能性があるので、知っていた方もいるかもしれません。
しかし、最後のこの方法は意外と知られていないのではないでしょうか?
図の解像度はピクセルという値で表されますが、このピクセルを変更しよう!という方法です。
しかし、自身でピクセルを変更するのは容易ではありません。
そこで、ピクセルを変更するウェブサイトを利用します。
この手のサイトは『画像 ピクセル 変更』でググると大量にヒットします。
例えば、以下のようなサイトがあります。
他にも数多くのサイトがあります。
ちなみに私が申請書を作成した際には、2つ目の『画像や写真のサイズを変更(拡大・縮小)する…』を利用しました。
サイトを開いたら、次の作業をひたすら繰り返します。
- ウェブサイトに画像をアップロードする
- ピクセルを変更し、出来上がった画像を保存する
- 保存した画像をWord形式の申請書に貼り付ける
- PDFとして保存する(画像を圧縮しないよう注意)
- 納得する画質になれば終了。図がぼやけていれば、2.に戻って再びピクセルを変更する
少し手間がかかりますが、図の画質が良くなり、申請書の印象が良くなると思うので、是非ともやってみて下さい。
例として、申請書もどきを作成して幾つかのピクセルのパターンを比較してみたので、見て頂ければと思います。
※申請書の内容は適当です。私の研究とは全く関係がありません。

文章は沢山載っていてもくどいので、一番ピクセル数が少ない画像だけに載せました。
この図だとあまり違いが分かりませんが、ピクセル数が一番少ないものは若干ぼやけている気がします。
また、ピクセル数が3000×2120以上の図が、他に比べて若干くっきりしている気がしなくもありません。
今回はあまり違いが見られませんでしたが、もしPDF化した時に画像がぼやけてしまったら、ピクセル数を変更して対処するとをオススメします。
まとめ
ここまで、学振申請書に載せる図を見やするするコツを説明してきました。
私が推奨するコツは以下の3つでした。
- 試しに白黒で印刷してみる
- 図の透明度を変更する
- 図の解像度を変更する
一番上の方法は多くの方が推奨していますが、一番下の方法を推奨している方は意外と少ないかと思います。
図が見にくい・ぼやけてしまう等の場合には、これらの方法を参考にして対処して頂ければと思います。
学振研究員を目指す皆様がより良い申請書を作成でき、採用されますことを心より願っています。
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