留年したけど大学院に進学しても大丈夫?

大学院

さとぱん博士です。普段は博士研究員(ポスドク)として研究に明け暮れています。

今回は、実際に留年を経験したけど大学院に進学した私が『留年したけど大学院に進学しても大丈夫?』という疑問に答えます。

留年経験者の中には、

大学院に進学したいけど留年してるんだよな

そんな自分が進学してもやっていけるか不安だな…

と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私も大学生の時に留年したため、大学院進学に興味を持ち始めた頃は全く同じことを考えていました。

「留年した人が大学院に進学しても大丈夫?」という問いに対する結論を先に言ってしまうと

全然問題ありません!!

研究が大好きだったり、将来は研究職に就きたいと考えているならば、留年したとしても大学院に進学すべきだと私は思います。

ただし、過去記事『大学院に進学するか迷っているあなたへ』でも述べたように、モラトリアムを延ばしたいという理由で進学することはオススメしません。

この記事では、実際に学部生の時に留年したけど大学院に進学した私自身の経験や、身の回りの留年を経験した大学院進学者の例を交えながら、上の疑問に応えていきます。

また、留年して大学院に進学すると就活に影響するか?という事にも言及したいと思います。

留年経験者が大学院に進学して研究成果は出せるの?

懸命に研究に打ち込めば、留年経験者でも優秀な学生に負けない成果を出せます!

そもそも授業で学ぶ勉強と研究は別物で、求められる能力も異なると私は考えています。

(全く相関が無いわけではありませんが)

実際に、留年した人が大学院に進学しても研究成果を出してきた人はちゃんといます。

自分の話で申し訳ありませんが、私は時には休日も犠牲にして研究に没頭し、堅実に研究成果を残しました。

修士課程だけで学会発表を10件ほど行っております。

修士課程修了時には研究成果・業績が評価され、学生支援機構の奨学金の返還が半額免除されました。

ちなみに、奨学金返還が全額もしくは半額免除されると↓のような賞状が貰えます。

しかも、博士課程進学時には毎年日本で3名しか採用されない給付型奨学金の奨学生に採用されました。

このように学部生の時に遊びすぎて留年したあんぽんたん私でも、研究成果を残して評価されています。

数年前になりますが、私が所属する研究室に学部生の時に留年したけど大学院に進学した先輩がいました。

その方は、修士課程修了時には学術論文に掲載しても問題ないクオリティの研究成果を残しています。

他にも、学部生の時に留年したけど博士課程まで進学して30代で有名私立大学の准教授になられた方や、大学入試で1浪・学部生で3留・修士課程院試で1浪したけど旧帝大の助教になられた方にも会ったことがあります。

このように、学部生の時に留年しても大学院で実績を残してきた方は多くいらっしゃいます

しかし、大学院に進学した留年経験者全員が成功を収めている訳ではありません。

当然ですが、留年の有無や学部時代の成績に関わらず、成功を収める方もいれば残念ながらそうでない方もいます。

留年経験者が大学院に進学すると就活に影響は出るの?

こればかりは私自身、修士課程2年次に就活していないので、詳しいことは分からないです。

とはいえ、多少は影響が出るのかなと思います。

大卒で就活する場合も、ほぼ確実に留年した理由を訊かれます。

当然、大学院卒で就活する場合も、学部生の時に留年した理由を訊かれる可能性は高いです。

この質問に対して上手に返答できないと、確実に就活に影響が出てきます。

また、日本は大半の企業が年功序列・終身雇用制度を採用しているので、その面で影響が出る可能性もあります。

普通、大卒であれば22歳で大学を卒業(浪人しなければ)して、翌年から社会人になります。

大学院に進学するとストレートでも修士卒で24歳、博士卒で27歳となります。

留年して大学院に進学すれば、それよりも歳を取った状態で就職することになります。

年功序列制度下では若い時に入社して長く働けるほど有利になるので、上位課程に進学するほど、また浪人・留年を重ねて歳を取るほど不利になります。

終身雇用制度下では定年までの年数が長いほど長く働けるので、上位課程に進学するほど、また浪人・留年を重ねて歳を取るほど従業員としての需要は減ります。

65歳で定年退職だと仮定すると、大卒だと定年まで43年、修士卒だと41年、博士卒だと38年なので、上位課程に進学するほど定年退職までの年数が短くなります。

浪人や留年を重ねると、更に定年までの年数が短くなります。

このように、年功序列・終身雇用的に考えると、留年して大学院に進学すると大卒に比べると大分不利になるかと思います。

ただ、大手企業の研究職の場合はそもそも新入社員の殆どが大学院卒なので、年齢が理由で不利にならない可能性もあります。

繰り返しになりますが、私は修士2年次の時に就活していないので、ここに書いてあることはあくまで想像です。実際はどうなのか分かりません。(無責任な発言でごめんなさい…)

まとめ

ここで、この記事の要点を箇条書きで纏めさせて頂きます。

  • 留年経験者が大学院に進学しても何の問題もない
  • 研究が大好きだったり、研究職に就きたいと思っているなら、留年しても大学院に進学すべき
  • 大学院に進学した留年経験者の中には、結果を残している人も多くいる
  • とはいえ、多くの日本企業では年功序列・終身雇用が根付いているので、留年した人が大学院に進学すると就活が多少不利になるかもしれない

最後になりますが、懸命に研究に打ち込めば、留年の有無や学部時代の成績の良し悪しに関係なく、結果を出せます。

また、全力で研究に打ち込めば打ち込むほど、研究が楽しくなると思います!

学部4年生も大学院生も、留年経験者もそうでない方も、是非とも一度全力で研究に取り組んでみて下さい。

たとえ研究を好きになれなかったとしても、将来像が見えてくるかもしれません。

プロフィール

さとぱん博士

29歳の博士研究員(ポスドク)
学部生時代に留年したが、大学院入試では筆記試験が免除され、修士課程修了時には奨学金の返還が半額免除された
加えて学振DC2に採用され、博士課程の途中まで借りていた奨学金の返還が全額免除された
学位取得と同時に学振PDに資格変更し、ポスドクとして研究に従事している
塾講師として2年連続で高校受験生全員を第一志望合格に導いたこともある
趣味: カラオケ、アニメ、マンガ、マギアレコード、etc...
※学振研究員が副収入を得るためには受入研究者の許可が必要ですが、AdSense広告では累計収益が8000円になるまで報酬が支払われないため、支払い開始までは広告を貼らせて頂きます。
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